夏休みということもあり、
サンダーバードに揺られ、金沢旅行へ。
約2時間30分の旅のお供に選んだ一冊は、
近藤 史恵さん著作「ホテル・ピーベリー」。
大阪駅付近にあるブックスタジオ大阪店の
店内でオススメされていた本だ。
せっかくなら旅にちなんだ
本が良いと思いの題名買い。
ページ数も278ということで、
サンダーバード内で読み切れるだろうと購入。
「このホテルの客はみんな、嘘をついてる」
引用:近藤 史恵著作 ホテル・ピーベリー P137
この一文は、ひとり目の殺人事件が
起こった直後の文章だ。
ここから本格的に不穏な空気が流れる。
主人公を含め、ホテル客は皆どんな
隠し事があるのだろうか。
薄暗い秘密もあれば、軽い嘘もあるだろう。
ここからミステリーが始まるのだと
ワクワクしながら後半の文章を読み進め
始めるきっかけとなる印象に残った一文だ。
読んでしまえば、トリックを
予想できる人もいそうだと感じた。
ただ、この本の魅力はトリックの面白さ
よりも人の内面を丁寧に描いている点だろう。
最後に、主人公は犯人に許しを与える。
誰かを許せるゆとりを金沢旅行で得たい。